あなたの矯正歯科担当医は咬み合わせ治療をしてくれますか?

 堀歯科医院の矯正歯科治療では、歯並びを整えた後に咬み合わせの調整を行っております。

 

これは、矯正前の歯並びが良くない状態(A)を良い状態(B)の方向へ変化させる上で、
ミリ単位の変化をさせる治療行為が矯正歯科、ミクロ(1/100ミリ)単位のものが咬み合わせ治療であると認識しています。
すなわち、大きく変化させたいときには歯牙を移動させる矯正歯科というツールが適当でしょうし、
微調整には咬み合わせ治療というツールが適当であるということになります。

 

 

(低いところには盛り足し、高いところは低くするというイメージです。)

 10年、20年と毎日のように使用してきた歯牙には、当然のことながら咬耗があります。

咬耗は(A)の状態で上下の歯牙がぶつかるところに存在しますから、(B)の位置に歯牙を移動させた時には、
その部分が咬耗が進んでいれば、きちんと咬むことはありませんし、咬耗が全くないところについては、
咬み合わせが落ち着きやすいように、歯牙の凸部が凹部にすっと入るように調整する必要があります。
また虫歯治療を受けて銀歯が入っていたところは、(A)の状態で咬めるように形態が吟味されているわけですから、
そのままの歯の形態で(B)の位置に持ってきても、きちんと咬むはずがないのです。
(歯列不正の程度の大きな詰め物は結果として、(B)の位置では形態不良な詰め物でしかないというケースは少なくないのです。)
これらのことを考えると、咬耗が全く存在しない症例でもなければ、矯正歯科単科で治療が終了するような症例はそう多くはないということになります。
(生きている限り、咬耗が全く存在しない人間はいないのです。)

2010年3月 3日

カテゴリ:ブログ

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