咬合誘導(小児矯正)と前方成長治療の違い

咬合誘導や永久歯列の矯正

既存の歯ぐきの骨の中で主に歯を傾斜移動させて、出来る範囲で歯を良い位置に並べます。
歯並びが悪くなった原因に対する治療ではないため、咬み合せをしっかりと安定させるために永久歯列での仕上げのワイヤー矯正等と長期間の保定(リテーナー装置の使用)が必要です。

咬合誘導は10歳ぐらいまでに開始します。

装置の型を取った時は2週間ぐらい、調整は1ヶ月ごとの来院となります。

骨格自体に問題があるときは妥協した仕上がりとなります。(例 上の前歯が外に傾斜し下の前歯が内側に傾斜して前歯の咬み合せを作る、等)

普及している治療法のため、転勤等の引っ越しの際に同様の治療法を行える医院が多く、紹介が比較的容易です。

前方成長治療(バイオブロック、RAMPA)

永久歯の良い咬み合せができるよう、気道の確保と顔面骨格の成長を促す治療です。
歯を揃えることを目的にしていないので途中経過の歯並びは見た目がわるくなります。
顎骨の前方発育と舌などの口腔周囲筋が正しく機能することで、歯並びは成長とともに自然に揃います。その場合、リテーナー装置は必要ありません。

バイオブロック治療では適齢期があり、5歳から8歳の開始が望ましいです。

調整は2週間毎の来院となります。
乳歯を支えにして永久歯を動かします。乳歯が支えきれずに傾いた時などは乳歯の神経を取って歯の形を修正する場合もあります。

基本的なバイオブロック治療の場合、1サイクルが標準で2-3年です。2から3サイクル必要ですが、支えの乳歯が生え代わりで抜けた場合、より高度な治療法のRAMPAが必要となります。
低年齢の方がRAMPAの効果が出やすいため、RAMPAが必要と思われる場合、はじめからRAMPAで治療開始したほうが効率がいいです。

最先端の治療法のため、全国でまだ70医院ほどしか行っていません(平成25年時点)。引っ越し先の近くにない場合もありえます。

カテゴリ:前方成長治療

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