抜歯か非抜歯か。小臼歯を抜く前に

堀歯科医院では、顎顔面口腔育成の考えに基づいた呼吸第一の歯列矯正治療を行っております。

治療において、抜歯が必要となることもあります。

矯正歯科で、「抜歯して矯正」というと、中間歯の抜歯、通常第一小臼歯 前から数えて4番目の歯を抜歯します。

抜歯が必要なほどの叢生(乱杭歯)や八重歯の場合、前歯がデコボコなので、そのすぐ後ろに空隙を作り、並びを整えやすくする為です。

また、第一小臼歯の前方の歯は犬歯です。犬歯の歯根の断面の形は丸に近く、楕円型の長辺方向を後ろに引く小臼歯より動かしやすい為でもあります。

当院では、抜歯矯正の場合、第一小臼歯:4番が健康な歯で、第二小臼歯:5番が根の治療を受けていたり、大きな詰め物の治療がされている場合など、5番の方を抜歯することもあります。

不足するスペースがそれほど大きくない場合は、歯列幅の拡大と歯の幅を小さくする処置(ディスキング、スライシング)を行い、抜歯を回避することもあります。

また、症例により、一番後ろの親知らず:8番を抜歯して、大臼歯:7番、大臼歯:6番、小臼歯:5番、小臼歯:4番を順次後方に移動させて小臼歯非抜歯でスペースを作る方法も行っています。

中顔面(上顎など)の前方成長が不足し下方成長が強く、気道(鼻から肺への空気の通り道)が狭い・姿勢が悪いような場合は歯列を後ろへ引かない治療が推奨です。

カウンセリングで伺った患者様のご希望と、精密検査の結果から、抜歯・非抜歯・後方移動も含め、最適な治療計画をご提案しております。

2015年7月14日

カテゴリ:ブログ

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